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中国のマック難民−日本とは違うのか
(2013年09月02日)

中国のマック難民


地方から出て来た未婚の母親が、女の赤ちゃんを連れて、北京の某ケンタッキーで50日あまり泊り続けたというニュースが報じられた。
同店の店員によると、お客を追い払うことは社内の規定により禁じられているという。
この事件をきっかけに、ネットユーザの間では「ケンタッキーなどのファーストフード店は極めて良心的」という称賛の声が沸き起こった。

実は、このような現象は最近始まったことではない。マクドナルドなどのファーストフード店で「宿泊」する人々のことを指す「マック難民」という言葉は、随分前に生まれている。


「マック難民」とは、「マクドナルド難民」の略語で、かなり以前に日本で生まれた。マクドナルドなど24時間営業のファーストフード店で「寝泊まりする」人々のことを指す。低収入ゆえアパートの家賃を払うことができない彼らは、街頭で野宿生活を送るよりも、冬でも暖かく居心地のよいマクドナルドでコーヒー1杯を買って宿代わりとするようになった。

このような人々は、かつては「ネットカフェ難民」と呼ばれていたが、2006年にマクドナルドが24時間営業店を展開し始めた後、数百円かかるネットカフェより1杯百円のマックコーヒーの方が安いことから、ネットカフェからマクドナルドに「鞍替え」したようだ。

2006年、マクドナルドは中国大陸部で24時間店第一号店をオープンした。
某メディアは同年12月、「北京の24時間営業マクドナルドは、帰る家のないホームレス達の住処となった」と報じた。

翌2007年、香港や韓国のメディアでも同様の報道が行われ、景気が低迷する中、値段が安く衛生的なマクドナルドを「住処」とする低所得者がますます増えた。


「マック難民」を構成している多くは、家賃を払えない低所得者やホームレスだが、
北京や上海などの大都市では、昼間は高級オフィスビルの建設現場で日雇い労働者として働き、夜はマクドナルドやケンタッキーなどの24時間営業ファーストフード店で泊る農村からの出稼ぎ労働者も少なくない。

また、ホームレスもファーストフード店の「常宿」組で、この中には、小さい子供を連れた未婚の母親、帰る家も身寄りも無いお年寄り、保護者に棄てられたストリート・チルドレンも含まれる。

香港では数年前、新しいタイプの「マック難民」が誕生した。
意外なことに、彼らは自宅のあるサラリーマンだ。これらのサラリーマンは、自分のことを「遊牧民」と自嘲し、通勤が不便なことや労働時間が不規則であることから、仕事するのに便利なように身の回りの私物を会社に置き、着替えと洗面用品だけを持参して公衆浴場で身体や髪を洗い、仕事が終わった夜更けにマクドナルドに戻り朝を迎える。自宅に戻るのは休日だけだ。このほか、自宅が非常に狭い、同居家族との仲が良くないなどの理由で、家に帰らず長期間マックで寝泊まりしている人もいる。


日本や韓国のメディアは「マック難民」について、「貧富の差の縮図、就業難の象徴であり、『隠れホームレス』である」という捉え方をしている。

一方、中国では、最終電車に乗り遅れたなど特別な事情で一時的にマックを利用する人のほか、徹夜で勉強する必要に迫られている大学生や、宿泊費用を節約したい観光客がマクドナルドで夜を明かす、という状況が良く見られる。

期末テスト前になると、大学周辺のマクドナルドやケンタッキーは、テスト勉強に励む学生で朝まで満席になる。中国では、自習室を24時間開放している大学は極めて少なく、たとえあっても座席の確保が至難の技であるため、周辺のファーストフード店は学生達の「無料の自習室」になっている。

また、24時間営業のマクドナルドは、一部の個人旅行客の「宿泊代無料のホテル」にも変身する。貧乏旅行者にとって、海外の空港内にあるファーストフード店で臨時宿泊するのは、節約旅行のための技のひとつであると同時に、現地の実生活を体験する良い機会でもある。

ファーストフード店の経営戦略ポイントは、いかにして客の店内滞在時間を減らし、売上と回転率を最大限高めるかにある。

欧米諸国では、ファーストフード店の店内は、「狭い空間」「坐り心地の良くないプラスチック製の椅子」など、長時間の「休憩」にあまり向かない設計になっている。利用客は、食事を済ませるとさっさと店を出て、そこで長時間休もうという考えは根っから持ち合わせていない。居眠りしてしまった客がいても、「おやすみになるのなら、店を出て別の場所に移動して下さい」と促すことは、店員の「善意の」サービスと見なされる。

このように、休憩には全く適していない欧米のファーストフード店では、店で夜を明かそうとする客はほぼ皆無であり、そうしたいのなら、多くの人は公共の図書館やコーヒーショップがある本屋に行くという選択をするだろう。

伝統的な飲食文化が色濃く残る東南アジアでは、有名な米国ファーストフード店の優位性はほぼ皆無だ。しかし、マクドナルドやケンタッキーはアジア市場に参入するために、欧米市場とは全く異なる経営方式を採用し、店内を、顧客が寛ぎ、楽しめる公共スペースに変身させた。欧米人から見ると、アジアのファーストフード店は、コーヒー1杯で一日中過ごせる「終日寛げるコーヒーショップ」のような存在だ。



中国の夜のマクドナルドは常にこんな状態。24時間営業だし・・・
中国のマック難民

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