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中国人は割り勘が嫌い!?

日本では食事をするときかなりの確率で「割り勘」にしているグループを見る。
しかし中国では決して見ることがない。もし見たとしたらそれはおそらくかなり若い年代のグループだろう。
それでも至極稀なことには間違いない。
中国で割り勘しているところを見れたらラッキー!?
最近2012年8月24日付けの中国紙・生命時報が中国人の「割り勘」について、考察し発表していた。

中国人は友人などと大勢で食事をする際、先を争って自分が支払いをしようとする。
しかし、心の中では多くのお金を使うことを快く思っておらず、矛盾を感じている人も多い。
やはりこれが本音らしい。
しかし、日本や欧米でよく見られる「割り勘」がこの矛盾を解決する良い方法であるにもかかわらず、中国ではあまり支持されていない。 それはどうしてなのか?

アンケート結果はこうだ。
北京の数字100市場研究公司が2012年4月に20〜45歳の中国人565人を対象に実施したアンケートでは、56%が食事の際の割り勘を支持しなかった。なかでも既婚女性と35歳以上の回答者に不支持者が多く、80年代生まれの若者の回答は支持、不支持が半々だった。

この1人の人がみんなの食事の代金を払うということ、確かにカッコイイと思うのだが…問題も少なくない。
以前このサイトの管理人であるやわらんが、中国人に聞いたことがある。
「どうして割り勘をしないのか?」
その時の答えはこうだった。
「次の時には別の人が払うからいいんだ。結局はみんな払うんだよ・・・・」と。

まあ、わからなくもない。それでもやはりいつも代金を負担する人が存在する一方で、まったく声を上げず、いつもごちそうになる人々もいるらしい。そうなるといつも負担する人は心の中で「ただメシ食い」の人たちを見下すことにもなりかねない。

さらに問題なのは、実際には代金を負担する人が最も裕福であるとは限らず、多くの人がメンツのために先を争って支払うのである。生活費がままならないのに、人前で面子を重視するゆえに「ここは俺が払う!!」と言ってしまう。
そう、中国人が「割り勘」を極端に嫌うのは、「自分の面子」のために他ならない。
中国人は心の中では割り勘が問題解決の方法と分かっていても、きまりが悪くて言い出せないのだ。まあお金持ちが「おごってやる」っていうなら納得してもいいけど。

心理学上から見ると、人は誰かから認められたり重視されると快適さを感じ、自分の価値を認められたと認識する。個人が実際の人間関係の中で存在価値や影響力を認められたと思えるもの、それがメンツである。毎月の給料が月末には残金ゼロになるような生活をしている人でも、「今日は僕のおごり!」と一言発すれば、爽快な気分を味わうことができる。
しかし、こうしたメンツの保ち方は他人の評価の中で生きていることを意味する。生活の唯一の目標が周りの自己に対する評価にあるため、非常に疲れ、とても苦しい。別の角度から見ると、こうした金銭感覚は相互を尊重する中国の社会風習の形成や人間関係の調整に役立っているとも言える。

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