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中東呼吸器症候群(MERS)の発生と拡大
(2014年05月22日)

中東呼吸器症候群(MERS)の発生と拡大(2014年05月22日)

(1)MERSコロナウイルスによる感染症の感染例が増加、感染発生地域も拡大しています。
中東呼吸器症候群(MERS:マーズ)の感染例について、最新の状況をお知らせします。
・オランダでの新規感染者報告
5月15日付けWHOの報告によると、5月14日、オランダにおける初めてのMERS感染患者が確認されたとのことです。感染者は70歳のオランダ人男性で、発症直前にサウジアラビアに旅行していました。さらに翌15日、この感染者の接触者調査により、2例目の感染者が確認されました。2例目の感染者は73歳のオランダ人女性で、男性の家族であり、この男性とともにサウジアラビアを旅行していたとのことです。男性は集中治療室に、女性は発熱と軽度の呼吸器症状があり、隔離入院措置がとられています。

・米国における二次感染例の発生
5月17日付け米CDC(アメリカ疾病予防管理センター)からの報告によれば、米国で確認された最初のMERS感染症例の調査で、イリノイ州の男性がMERSに感染していたと判明しました。この男性は、5月2日に米国で最初に確認されたインディアナ州の感染者と2回会っており、追跡調査の結果、感染が確認されたものです。現在、この男性の体調は良好と報告されています。米国では、MERS輸入症例発生の報告を受け、ウイルスの拡散を最小限にするため、大規模な複数州にまたがる調査と対策がとられています。


5月15日付WHOの発表では、2012年9月以降に報告されたMERS感染例は計614例、うち死亡例は181例となっています。
これには、5月10日から15日の間に、サウジアラビアから報告された41例が含まれています。

MERSコロナウイルス感染者が確認されている国は次のとおりです:
サウジアラビア、イギリス、イタリア、ヨルダン、フランス、チュニジア、カタール、アラブ首長国連邦、クウェート、オマーン、スペイン、マレーシア、エジプト、米国、オランダ


※フランス、イタリア、チュニジア、英国では、中東への渡航歴がなく、感染確定患者や感染疑い患者と濃厚接触者との間で、限定的な地域内感染が見られています。


(2)WHOは5月14日、MERSに関する緊急会合を開催しました。同委員会では、MERSの流行状況は公衆衛生上の深刻さを増しているものの、現時点で持続的なヒト−ヒト感染を裏付けるものはないため、「国際的な公衆衛生上の脅威」には至らないと結論づけられました。しかしながら、同委員会は、公衆衛生上の懸念は大幅に増大しているとしており、最近の感染例の急激な上昇に対し、WHO加盟国に対して、この脅威に対する対策強化に努めるよう求めています。


MERSコロナウイルス感染について 一般的にコロナウイルスは飛沫感染や接触感染で伝播し、風邪などの症状を引き起こします。通常その毒性はそれほど強くありませんが、ウイルスが変異した場合は強い毒性を持つ可能性もあり、注意が必要です。

コロナウイルスに対する具体的予防策は以下のとおりです。
● 休息、栄養を十分に取り、体に抵抗力をつける。
● 手指等の衛生保持に心掛ける。
● できるだけ人混みを避けるか、マスクの着用を励行する。
● 咳やくしゃみの症状がある患者とは、可能な限り濃厚接触を避ける。
● 温度の変化と乾燥しすぎに注意する。
● 高熱、咳、呼吸困難等の症状が見られた時は、早めに医師の診断を受ける。


WHOでは、サウジアラビアへ渡航する巡礼者に向け、以下の暫定的な注意事項を公表しています。

渡航前にしておくこと
***糖尿病、呼吸器疾患、免疫不全などの基礎疾患がある方は、一般的にMERSコロナウイルスを含む感染症にかかりやすいとされているため、渡航前に医療機関を受診し、相談してください。

渡航中に注意すること
***一般的な衛生対策を励行しましょう。

***石けんと水でよく手を洗いましょう。ハンド・ジェルなどの手指消毒薬の利用も有効です。

十分に加熱されていない肉や不衛生な食品を摂取しない、あるいは野菜やくだものは食べる前によく洗うなど、食品の衛生面に注意しましょう。

***良好な衛生面の維持を心がけましょう。

***農場の動物、家きん、野生動物を含め、動物との不用意な接触は避けましょう。


旅行者に、呼吸器系疾患の症状(特に発熱、咳、呼吸困難を伴うもの)や、他にも下痢や嘔吐を伴う症状が現れたら、次のことを心がけてください。
***感染拡大を予防するために、他の人との接触は最小限にとどめましょう。

***咳やくしゃみをするときは口や鼻をティッシュペーパーで覆いましょう。また、使用したティッシュペーパーはゴミ箱に捨て、手をよく洗いましょう。ティッシュペーパーがない場合は、手ではなく衣類を用いましょう。

***同行している医療従事者または地域の保健当局に報告しましょう。


渡航後に注意すること
帰国後2週間以内に発熱・咳を伴う重症の急性呼吸器疾患の症状が現れた場合には、医療機関・検疫所にご相談ください。また、症状のある渡航者の濃厚接触者に発熱・咳などの症状が現れた場合には、速やかに最寄りの医療機関・衛生当局に報告してください。


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